英検1級は、公式の目安で大学上級程度とされ、英検のなかでも最高峰の級です。
対策を進めると、「文法はどの問題で点になるの?」と気になる方も多いです。
結論から言うと、1級にも「文法」という名前の独立したパートはありません。
ただし、短文・会話を含む語句空所が22問と多く、ここで語彙と語法・文法が集中的に問われます。
加えて長文の語句空所(6問)と長文読解(7問)、ライティング(英文要約・英作文)でも、英文の正しさと論理の読み取りがそのまま得点につながります。
この記事では、公式の出題形式、準1級とのちがい、大学上級で押さえたいポイント、例題をわかりやすくまとめました。
英検1級で「文法」が出る場所(公式の形式)
英検公式の「1級の試験内容」では、一次試験はリーディング・ライティングがあわせて100分、続けてリスニング(約35分)です。
リーディングとライティングの時間は区切られていないため、文法・語彙対策とあわせて100分の配分(とくに要約・英作文)を意識しておくと安心です。
大問1:短文の語句空所補充(22問)
短文・会話文の( )に、文脈に合う語句を選ぶ問題です(公式では問題文の種類を短文会話文と記載)。
大学上級程度の語彙に加え、倒置・仮定法・譲歩・条件・コロケーションなど、文法的にも語法的にも区別のきつい選択肢が並びやすいです。
リーディング35問のうち22問がこの大問になるため、一次合格では語句空所の安定が特に重要になります。
大問2:長文の語句空所補充(6問)
説明文・評論文などの長文の空所に、文脈に合う語句を選びます(公式)。
However などの基本に加え、Accordingly、By the same token、That said、In any event など、論説で使うつなぎ表現や、文脈に合う動詞・名詞の組み合わせが問われやすいです。
大問3:長文の内容一致選択(7問)
長文を読み、内容に関する質問に答えます(公式)。
語数・抽象度が高くなりやすいですが、選択肢の正否を決めるとき、本文の否定・推量・照応を文法的に確認すると、言い換えの罠を避けやすくなります。
ライティング:英文要約と英作文(各1題)
英検公式の1級では、文章の内容を英語で要約する問題と、指定されたトピックについての意見を英語で論述する問題があります(公式)。
大学上級では、フォーマルな文体・論旨の明確さ・文法エラーの少なさがまとめて評価されます。
英検準1級とのちがい(形式のイメージ)
1級のリーディングは35問ですが、もっとも大きな違いは短文の語句空所が22問(準1級は18問)であることです。
一次試験のリーディング・ライティングは100分(準1級は90分)です。長文語句空所は6問、長文の内容一致は7問で、ここは準1級と同数です(公式・プロジェクト内リーディングメモと整合)。
話題は芸術・政治・科学など幅広い分野で共通しますが、1級では語彙の難度と文の複雑さがさらに上がるイメージです。
レベル感(公式の目安)
1級は公式の目安で大学上級程度です。
準1級の「大学中級程度」から、語彙量・読解スピード・書く量と質のすべてで要求が一段高い、と捉えると学習計画を立てやすいです。
1級で押さえておきたい文法・語法のポイント
以下は、1級対策の参考書や過去問でよく扱われる項目です(公式の出題リストではありません)。
- 倒置:Under no circumstances、Not only ~ but also、否定語句が文頭に来るときの語順。
- 条件・譲歩の言い換え:provided that、as long as、notwithstanding など(教材の範囲で)。
- 否定の読み・書き:fail to、deny、little を含む文の意味の取り方。
- 名詞節・同格:the fact that、the idea that、whether 節など。
- コロケーション:impose ~ on、give rise to、in the wake of など、動詞と前置詞・名詞のセット。
- 長文語句空所:Nevertheless、Accordingly、By the same token、That said など段落間の論理。
- ライティング:要約の第三者視点・時制、作文の理由・反論・結論を接続詞で示す。
大問別の対策のコツ(文法の見方)
大問1(短文・会話の語句空所・22問)
一文のなかで品詞・接続のかたち(名詞句か節か)を見て消去し、あいまいなら語法の型として暗記しているかどうかで切り分けます。
22問とボリュームが大きいので、難問に固執せずテンポよく進め、要約・英作文に40分前後残せるよう配分を練習します。
大問2(長文の語句空所・6問)
タイトルと各段落の第1文で論旨をつかみ、空所の前後で「因果・逆接・追加・まとめ」のどれかを判断します。
評論文では主張と根拠のつながりが、接続語選びの中心になります。
大問3(長文の内容一致・7問)
設問を先に読み、キーワードで本文をたどり、根拠箇所で否定や程度副詞まで含めて意味を確認します。
「らしさ」で選ぶと落とし穴に入りやすいので、本文の言い換えが本当に同じ内容かを文法的に検証します。
ライティング(要約・英作文)
要約は The author argues that ~ などの導入を用意し、短い正確な文を複数つなげます。
英作文は、二次試験のスピーチでも使えるように、First / On the other hand / In conclusion などの枠を口頭・筆記の両方で練習するとよいです。
日々の勉強法
1級用単語帳を複数周しつつ、過去問で出た語句・語法を別冊に集めると、大問1が伸びやすくなります。
英字新聞・論説・学術寄りの解説記事を毎日触れ、接続詞と段落の役割(導入・展開・結論)をメモする習慣が、長文語句空所と読解の両方に効きます。
100分まるごとでリーディング+ライティングを解く練習を続け、自分の弱点が「語彙」「論理のつなぎ」「長文の精読」のどこかを把握すると対策がしやすくなります。
例題で形式をイメージする(オリジナル例)
※ 本番の予想問題ではなく、形式の理解用の簡単な例です。
大問1風・例1(否定語句始まりの倒置)
Under no circumstances ( ) the confidential data with outsiders. 1. you should share 2. should you share 3. you will share 4. you shared
答え:2. should you share
Under no circumstances が文頭のときは、助動詞+主語+動詞の倒置が起こりやすいです。
大問1風・例2(provided that)
Employees may work remotely ( ) their supervisor approves it in advance. 1. unless 2. provided that 3. although 4. however
答え:2. provided that
「事前の承認という条件が満たされれば」という意味で provided that が合います。
大問1風・例3(コロケーション)
The government decided to ( ) strict sanctions on the region. 1. impose 2. compose 3. propose 4. oppose
答え:1. impose
impose sanctions on ~(~に制裁を課す)は定番のコロケーションです。
大問2風・例(長文のつなぎ・譲歩)
本文のイメージ:The data do not prove causation. ( ), the findings are consistent with earlier studies.
1. Therefore 2. Nevertheless 3. By the same token 4. Conversely
答え:2. Nevertheless
「因果を証明しない」という限定のあとに「それでも一貫している」と続く譲歩の流れで Nevertheless が当てはまります(文脈により他の接続語も検討されます)。
大問1風・例4(会話の応答)
A: I’m not sure this proposal is feasible in the current budget. B: ( )
1. I take your point. We need to revisit the numbers. 2. That’s wonderful news. 3. With pleasure. 4. Never mind.
答え:1. I take your point. We need to revisit the numbers.
懐疑的な意見に対して、フォーマルに同意しつつ次の行動を示す応答が自然です。
二次試験と文法(参考)
1級の二次試験では、公式の試験内容に文法が評価の観点のひとつとして示され、面接委員は2人です。
スピーチ(2分)とその後のQ&Aでは、理由を列挙するときの接続詞・時制の統一、複文の正確さがそのまま印象に結びつきます。一次で鍛えた文法・語法は、二次でもそのまま活きます。
何を使って勉強するか
文法・語法は、大学上級レベルの参考書・英検1級対策の教材で土台を作り、英検の過去問で形式と100分の配分に慣れるのが定番です。
英検対策アプリ「AiKen(アイケン)」では、英検で出やすい単語や本番に近い類似問題をたくさん用意しています。
単語テストで文法とセットになった語句を確認したり、間違えた問題を記録したり、音読機能で例文を声に出したりできるので、語句空所の反復に活用できます。
まとめ
英検1級に「文法だけの試験」はありませんが、短文・会話を含む語句空所(22問)で語彙と語法・文法が集中的に問われ、長文語句空所・長文読解・英文要約・英作文でも英文の正確さと論理が評価されます。
大学上級の文法をコロケーション・論説のつなぎ・100分の総合練習とセットで固め、公式サイトで出題形式の最新も確認すると安心です。
リーディング全体や時間配分の詳細は、リーディング専門の記事もあわせてご覧ください。
1級の文法・リーディング・ライティング対策を続けるには、毎日短時間でも例文の音読と過去問を続けると効果的です。
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